台風19号ボランティア報告(丸森町)

英泉塾中浦和校副校長、数学科の佐藤智亜樹です。

突然ではありますが、塾の休校日であった11月4日に、宮城県丸森町へボランティアに行ってきました。

今回、そのレポートをさせていただきます。

勉強とは直接関係ありませんが、お付き合いしていただけると幸いです。

 

町の中心部が水浸しになった丸森町

丸森(まるもり)町は、宮城県の最南端に位置する町です。

車で行くと、4時間ほどかかります。

先日の台風19号に伴う阿武隈川(あぶくまがわ)の氾濫で、町の中心部全体が水浸しになってしまいました。

夕方の全国ニュース等で中継されていたので、テレビで丸森町の様子を見たことがある方もいらっしゃるかと思います。

 

宮城へボランティアに行った理由

ボランティアに行った理由は主に2つあります。

①ボランティアが不足していることをネットニュースで見たから
②ボランティアに行くことで、自分に内的な変化が起きることを期待したから

正直に言うと、“人のために”しよう、というより、“自分のために”しようという思いのほうが、今考えると強かったかもしれません。

 

ボランティアへ参加することへの不安

前日11月3日、家の近所のホームセンターで長靴と作業用の手袋を買い、宮城に入り1泊。

ボランティアの受付開始時刻は毎日9時からです。

ちなみにボランティアに参加するにあたって、事前の申し込みは必要ありませんでした。

当日に丸森町のボランティアセンターに行って、そこで参加申し込みをするだけです。

前日11月3日には意気揚々と、ボランティアに行くぞ、という気持ちでした。

しかし、いざ当日の朝になると、少し不安な気持ちになっていました。

高校の入学式、大学時代アメリカ留学に行くとき、塾の先生の勉強会に参加するとき…

自分の人生で、これまで経験したことない新しい環境に飛び込もうとするときはいつも、ネガティブな感情がふつふつと湧き上がってきます。

今回もその例にもれず、

「見ず知らずの人と丸一日いる中で、コミュニケーションをうまくとれるだろうか」

「そもそもボランティアでどういったことをするのだろう」

「周りの人の足手まといにならないだろうか」

ボランティア活動への参加が初めてということもあって、ネガティブなことばかりが頭を駆け巡っていました。

と同時にチャレンジした後にはいつも、行って良かった、楽しかった、となっていたことを思い出し、ネガティブなことを頭から振り払って、いざ丸森町へ向かいました。

 

いざボランティアへ

途中、泥で汚れた道路を掃除しているたくさんの自衛隊員とすれ違いつつ、丸森町に到着。

集合場所である丸森町のボランティアセンターに入りました。

自分が到着したときには、すでにたくさんのボランティア参加者がセンターにいました。

受付を済ませて、活動先を割り当てられるのを待ちます。

10分ほど待ったのちに1件のお宅に派遣されることが決定。

その日、その時間に受付を済ませて待っていた自分含めた8人で、グループができました。

お互い見ず知らずの、偶然出会った8人です。

簡単な自己紹介のあと、3台の車に分かれて、依頼されたお宅へ向かいました。

ちなみに、依頼されたお宅では、水が1.3mくらいまで上がってきたそうです。

外の壁にもくっきりとその跡が残っていました。

(これでも依頼されたお宅のある地域はまだ被害が軽い方とのことです)

 

ボランティアの1日

活動時間は午前10時~午後3時まで。

午前は塾の教室かそれ以上の広さがある物置の掃除です。

物置の中まで泥が流れ込んでいました。

まずは8人総出で協力しながら、泥をかぶった耕運機や車のタイヤ、たくさんの木材など、物置の中にあるほとんどのものを物置の外に出します。

その後、泥がついた床を掃いていきます。

泥ってこんなにも重くなるのか、と思わされました。

また、掃いても掃いてもなかなか床はきれいにならず、自分の無力さをも覚えました。

家主さんからの、「もうこれくらいでほんと十分だよ~」という声で、午前は終了。

 

昼休みには8人で、台風のときはどうしていたか、自分は何をしている人間かなど、いろいろな話題で話が盛り上がりました。

そしてあっという間の昼休みのあと、午後の活動がスタート。

 

午後は庭掃除です。

お宅の近くを流れる川から大量の竹、わら、泥が庭に流れ込んでいました。

庭の木々にはわらがぎっちり巻き付いています。

午後はそれらを取り除く作業です。

流れ込んできた竹やわらがものすごい量でした。

どのくらいの量かと言うと、わらとそれについた泥だけで、1トン入る麻袋で6袋がいっぱいになってしまいました。

竹は、腰くらいの高さにまでなった山が2つできました。

終了時間の午後3時になり、活動は終了。

そのときのグループ全員の気持ちは共通していました。

「必死に1日やったけど、まだまだ全然終わらない」

家主さんの息子さんに高圧洗浄機で長靴をきれいにしてもらった後、1日をケガなく無事終えられた達成感と無念さの両方を胸に抱きながら、朝集合したボランティアセンターへと戻りました。

 

朝には気づきませんでしたが、ボランティアセンターの近くに、テレビや洗濯機などの家電を中心とした、大量のゴミが山となっておかれていました。

軽く3メートルは超えているであろう高さの山でした。

その山を見て、改めて台風による被害の大きさを思い知らされました。

 

ボランティアを終えて思うこと

ボランティアを終えて思うことは、ありきたりにはなりますが、「ボランティアっていいぞ」ということです。

自分のために起こした行動が、誰かのためにもなっている。

こうやって思うと、想像以上にハッピーになれます。

 

ボランティア活動をする前の自分は、どちらかというと、活動に後ろ向きでした。

しかし、丸森町でのボランティア活動を終えて、「ボランティアっていいぞ」と思えるようになりました。

やってみないと分からないこと、感じられないことは、まだまだたくさんありそうです。

 

加えて、ボランティア活動に限らず、知らない環境に飛び込む、やったことないことにも果敢にチャレンジする、こういったことはすごく大切なことだと改めて実感しました。

経験したことがないことは、どうなるか想像がつかないので、始める前には不安になります。

しかし、いざ決心して、新しいところへ飛び込んでみると、また新たな世界が広がっていることに気付くことができます。

 

ボランティア活動をしなさい、と人に押し付けようとは思いません。

実際自分も、時間、お金、労力がかかりました。

今回まとまった時間がとれたからたまたま行くことができた、というだけのことです。

こうして書くことで、

ボランティア活動をしようかな、

知らない環境に飛び込んでみようかな、

経験したことのないことにも積極的にチャレンジしてみようかな、

と思える人が、少しでも増えてくれれば幸いです。

 

最後になりましたが、宮城県丸森町をはじめとした、この度の台風19号による被害に遭われた地域の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

被災された皆様には、一日も早く平常な生活に戻ることができますようお祈り申し上げます。